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2006年11月3日〜11月4日 鳩待峠in-山の鼻-中田代-上田代-山の鼻-鳩待峠out-車移動-大清水in
                 -一ノ瀬-三平峠-尾瀬沼-大江湿原-長蔵小屋泊-三平峠-一ノ瀬-大清水out

11月3日 鳩待峠(4:26) 山の鼻(5:04) 中田代(5:50) 上田代(6:57) 山の鼻(9:30) 鳩待峠(10:10)
       大清水(11:12) 一ノ瀬(12:00) 三平峠(13:27) 尾瀬沼長蔵小屋(14:00)
11月4日 長蔵小屋(8:00) 三平峠(9:00) 一ノ瀬(9:50) 大清水(11:07)

[ コース時間 ]

 今年の尾瀬は暖秋の影響で下の降りる機会が少ないため、大霜とはいわないものの、霜を期待して尾瀬ヶ原、尾瀬沼入りを決めた。しかし、今年は竜宮沼尻川橋が3日から通行止めとなることと、路線バスが3日で終了することから、午前中に鳩待峠in尾瀬ヶ原、マイカー移動で午後に大清水in尾瀬沼と変則且つ強行な回遊となってしまった。

 今回も夜行で尾瀬入りだ。並木駐車場〜鳩待峠の間でテンと思われる小動物を2回目撃した。尾瀬でテンを見たのは初めてである。勿論写真を撮ろうと試みたが、運転中ということもあり2回とも逃げられてしまった。
 鳩待峠には2:30分頃に到着した。空は雲もなく満天の星が綺麗である。駐車場には、10台ほど駐車しており一番端に車を止めることとした。出発までには時間があるので4時に目覚ましをセットして仮眠をとることとした。目覚ましが鳴る前に周囲の準備の音で目が覚めてしい、目覚ましを止めて山の鼻を目指して出発することにした。普段の尾瀬回遊では、周囲の音を楽しむこともあり熊鈴を付けることは極力避けているものの、人の少ない夜間の単独行動では流石に心細いので大雪山でお世話になっている熊鈴(高周波の鈴と低周波の鈴とを組み合わせた大雪山スペシャル)をザックに装着した。
 霜を期待して鳩待峠から漆黒の闇をヘッドランプだけを頼りに山の鼻まで降った。尾瀬ヶ原は深い霧に包まれていた。今日の行程は、遅くとも11時までには鳩待峠に戻る必要があるので、山の鼻で休むことなく、上田代〜中田代の下の大堀川まで急ぐことにした。中田代で時間に余裕があれば、竜宮十字路まで行ければと考えていた。気温が高く霜は期待できない。上の大堀川橋を渡った辺りから足下が滑り転びそうになった。霜も降りていないので「木道が濡れているためだろう」と思ったが木道を触って見ると、見事に凍っていた。この時のために持参したスパイク(ゴム製の靴底にはめるタイプ)を装着することにした。スパイク装着後は足下が安定し通常のペースで歩くことが出来た。




 中田代の下の大堀川のビューポイントに到着する頃には周囲は明るくなってきたが、深い霧が立ちこめており撮影何処ではない。時刻は6時前、このまま竜宮十字路に向かうか、午後の行程を考慮して上田代に戻るか、しばしベンチに腰を下ろし、おにぎりを食べながら考える・・・・・。霜にも恵まれず且つこの深い霧なので、上田代の逆さ燧のポイントで霧が晴れるのを待つことにした。上田代に着くと撮影の準備を整えて霧が晴れるのを待った。しばらくすると牛首の辺りから日が差し始めるのと同時に霧が晴れ始めたので夢中で撮影した。一通り撮影を済ませて周囲を見渡すと薄いものの白い虹が出ているのでとりあえず超広角レンズで撮影したが自分の陰が映り込んでしまった。
 あれほど深かった霧もすっかり晴れ青空となった。特別に撮影するものもないことから山の鼻に戻ることにした。山の鼻に着くと、見本園入り口のベンチで遅い朝食をとることにした。暖かいドリップコーヒーを入れて、おにぎりと調理パンを頂いた。食後は、今年最後になるかもしれない尾瀬ヶ原を惜しむように見本園を一周した。今日は強行日程ということもあり、どうしても時間を気にしてしまう。時間は9時を過ぎていたので少し早いが鳩待峠へ戻ることにした。



 山の鼻と鳩待峠の間は特に見るものもなく淡々と歩いたら思ったより早く到着した。実時間40分は自己ベストである。鳩待峠休憩所の売店に駐車料金一日2,500円を払いに行く(高いなぁ〜と感じるには私だけであろうか?)。支払いを済ませると、大清水へ向けて車を走らせた。紅葉の最盛期は既に戸倉周辺を過ぎて落葉が始まっている。戸倉〜大清水間はカラマツの落葉が始まっておりパラパラと落ちる様は何か寂しさを感じてしまう。大清水に到着すると予想より多くの車が駐車しているが何とか第一駐車場に止めることができた。駐車料金を支払いに売店に行く・・・1泊500円、鳩待峠との差は何なんだ!。と考えながらチケットを車のダッシュホード上の置いて大清水の入山ゲートを通過した。
 時間は11時を過ぎたところだ。尾瀬沼、長蔵小屋までは2時間30分程度の道のりなので、3時前には小屋に到着できる計算だ。尾瀬好きの"てばまるさん"も3日から尾瀬沼に入山する予定なので、一ノ瀬、三平峠、尾瀬沼までの間で出会うかもしれないと考えながら、長〜い一ノ瀬までの砂利道を歩き続けた。周囲の木々は落葉し木立を通ってくる風が心地よい。一ノ瀬が見えてきた、丸太のベンチには数人の先客がいる。近付くと”てばまるさん”が休んでいた。お互いのHPで写真が掲載されているので両者ともすぐに気付いた。挨拶を交わして、てばまるさんの隣のベンチで昼食をとることとした。今日の昼食はいくらと明太子おにぎりだ。てばまるさん達は食事を済ませると三平峠を目指して先に出発した。小生も食事を済ませると一ノ瀬を後にした。一ノ瀬から三平峠までは急登だが、ダラダラとアプローチの長い緩斜面の登りより、標高が稼げる急登の方が個人的に好きである。普段なら、一気に登ってしまうところだが、今日は何故か足が重い・・・・。岩清水に着いた。水の補給と休憩をとった後は三平峠まで急登だ。三平峠のベンチでは、てばまるさん達が休んでいた。てばまるさんから相棒のmeaさんを紹介して頂いた。三平峠から尾瀬沼山荘のある三平下まで降りるとドッシリとした山容の燧ヶ岳が見えてくる、ここから眺める燧ヶ岳は何回見ても実に美しい。




 長蔵小屋に着いた。まだ時間は早いがとりあえずチェックインを済ませ、荷物を部屋に置いて寝床を確保してから、オコジョ〜との出会いを期待して大江湿原の三叉路のベンチでビールを飲みながら休むことにした。この天気なら早朝の霜は期待できるが、夕焼けは期待薄だなぁ〜。この時期は最盛期の尾瀬と比較して本当に静かで、ゆっくりと時間が流れているので結構好きな時期である。大江川の木道では、語り合うカップルの横で、黄昏れる中年男性と葉を落とした三本カラマツに燧ヶ岳・・・・・何かノスタルジックな気持ちになってくる。日が西に傾き始めると肌寒くなってきたので小屋に戻って夕暮れを待った。日没近くなってからカメラを持って長蔵小屋裏の定番ポイントに向かった。予想通りあまり焼けなかったので小屋へ戻ろうと振り返ると月が綺麗に輝いていた。そこに、てばまるさんが慌てて小屋から出てきた。何でも着替えていたら日没に間に合わなかったらしい。夕食までに時間があるので布団の上で仮眠を取った。夕飯のアナウンスが流れたので食堂に向かう。シーズン最後の週末とあって多くの人が宿泊しているものの食事は1回で済むらしい。丁度、てばまるさんとmeaさんと隣り合わせとなり一緒に食事と頂いた。相変わらず長蔵小屋は質素なメニュー(お総菜のナスが意外に美味い)である。食後は、談話室でコーヒーを飲みながら、てばまるさん、meaさんと笑談した。趣味の話や大雪山の話など色々な話が出来て楽しい時間を過ごすことができた。最後に、3人で大霜を期待してお祈りをした。てばまるさんとmeaさんと別れたあと、就寝前に空の様子をうかがうと星空!!、明日の朝の霜を期待して就寝した。



 朝4時30分に目が覚めた。霜を期待して外に出ると霜が降りている・・・・。まだ、日の出までは時間があるので、もう一度布団に戻って”一眠り”した。5時過ぎにカメラを持って定番ポイントで明るくなるのを待った。しかし、もう少しというところで朝食の時間がとなってしまった。小屋の人に迷惑をかけないために急いで食事を済ませると定番ポイントへ戻った。明るくなるにつれて気温もぐっと下がってきて頬がピンと張り詰めてくる。しばらくして霧が晴れると、霜で覆われた白い大江湿原が姿を見せた。今年は暖秋で尾瀬の霜に恵まれる機会が少ない中、この霜との一期一会の出会いに感謝した。それと、meaさんから霜のベンチの素敵なプレゼントを頂いた。霜の撮影を満喫しているとチェックアウトの時間が迫ってきたので荷物を取りに部屋に戻った。
 



 荷物を長蔵小屋のフロントに預けて大江湿原をちょこっと散策・・・。てばまるさんとmeaさんが三本カラマツのところで何やら撮影している様子。別れの挨拶をして三平下へと足を進めた。木道が所々凍っているので慎重に歩いた。三平下に着いて燧ヶ岳を仰ぎ見ると山頂付近に雲がかかっているので眺望は今ひとつである。ひと休みしていると、続々と三平峠から人が尾瀬沼入りしてきた。尾瀬沼に後ろ髪を引かれつつも三平峠に向けて歩みを進めた。三平峠を過ぎると後は、一ノ瀬へ向けて降った。一ノ瀬でコーヒーブレイク・・・・、下山後に温泉と昼食のそばに合わせて時間調整後、大清水へ向けて長〜い砂利道を歩き続けた。大清水のゲート手前ではカラマツの落葉が風に吹かれてパラパラと舞っている。尾瀬の時期の終わりがすぐそこまで来ていた。
 今回は、変則且つ強行な日程ではあったものの、てばまるさんとmeaさんとの談笑と霜に恵まれとても有意義な回遊だった。
 

 おわり・・・。

尾瀬回遊日記
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