今回から写真にカーソールを当てると解説が現れます。
2007年11月25日/紺碧の空と白い天上の楽園
25日;富士見下(2:10)〜富士見峠(6:10)〜アヤメ平(8:40〜11:40)
〜富士見峠(13:20)〜富士見下(15:20) 日帰り
11月上旬の小屋閉め、一般的には尾瀬のシーズンオフだ。この時期の尾瀬は、大霜や雪の白い尾瀬が期待されるものの、今年は暖冬の影響で草紅葉や紅葉・黄葉も一週間〜10日前後遅れていることから、白い尾瀬ヶ原を見ずにシーズンを終わることになりそうだ。しかし、尾瀬は魅力的な自然を見たり感じたりするだけではなく、尾瀬に魅せられた”尾瀬病患者”たちとの語らいも楽しみのひとつである。そんな尾瀬に魅せられた人々が小屋締めの「龍宮小屋」に集うオフ会も今回の尾瀬入りの目的でもある。
小霜と雲域の朝
鳩待峠には、5時過ぎに到着した。車両規制が解除されているので、自家用車で鳩待峠に来られるので入山時間が自由に選択できるのが有難い。(駐車料金が少々お高いのが難点である。)駐車場の奥は既に埋まっていた(日本人は電車の席にしても端っこが好きなようである。)が、休憩所正面の特等席が空いていたのでそこに駐車した。うむ〜っ、結構冷え込んでいるなぁ、しかし、夜空は”満天の星”オリオン座が綺麗だ。しかっりと防寒対策と熊鈴を装着して入山した。漆黒の中、凍った木道をヘッドライトの明かりだけを頼りに慎重に山の鼻を目指した。山の鼻が近づく頃には辺りが明るくなり、アヤメ平の方角の雲がほんのりピンク色になってきた。このペースでは中田代の大地塘には到底間に合わないので、見本園で至仏山の朝を見ることにした。
山の鼻に到着〜っ。至仏山荘は既に小屋締めのはずだが灯りがついていた。テント場には3張り、その内の一つはてばまるさんのテントで、この時はmeaさんが就寝中だったようだ。見本園のベンチを陣取り三脚を据えてカメラをセットした。見本園の木道もベンチも凍っている。しかし、大霜では無く小霜程度だ。朝霧に包まれた至仏山に朝日が当たり始めたが、雲が多く、期待していたほど赤くは染まらなかった。朝のお勤めも一段落して、暖かいコーヒーを入れて朝食を頂いた。冷え込んでいる尾瀬の朝に、暖かい入れ立てのコーヒーを頂くのは至高の贅沢である。
雲が多いため日差しが弱く、いまだ木道が凍っているので、念のために滑り止めを装着して尾瀬ヶ原へ突入した。環境省が設置しているカウンターも既に片付けられおり、左右どちらの木道を通ってもOK!の状態だ。流石にこの時期の早朝の尾瀬ヶ原は、三脚を持ったカメラマンしかいない。アブラガヤの残骸の小霜を見つつ木道を歩くと、上田代で一番木道の痛みが激しかった箇所の架け替え工事(至仏山荘が開いていたのは作業員のが泊まっているためだ。)が入っていた。この時の尾瀬ヶ原は朝霧、霜、日の出以外は、な〜んも見る物が無いので”すいすい”歩みを進めてしまう。大地塘の近くで手を振る人物・・・近づくと”てばまる”さんだ!、どうも、おはようございます。う〜ん”焼けませんでしたね!”てばまるさんは、朝の撮影を済ませてテントに戻るところだった。大地塘では見慣れた後ろ姿・・・アクアさんだ!アクアさんも気がついたようで手を振って挨拶!、地塘と朝霧の中から浮かび上がる燧ヶ岳を撮影して歩みを進める。牛首三又で大休憩をする事とした。空は鱗雲に覆われている。燧ヶ岳や至仏山の森林限界付近の木々には霧氷がついている。雲間から日が差すようになり木道の霜が溶け始めたので、滑り止めを外して再び龍宮へ向けて歩き始めた。龍宮へはヨッピ経由ではなく、早く小屋についてゆっくりしたいから真っ直ぐの最短ルートを選択した。水芭蕉の時期に賑やかだった定番のビューポイントも今は寂しい限りである。竜宮が近づくと龍宮方向から和風さん、和風子さん、shinさんとばったり!どうもご無沙汰しています。meaさんを迎えに行くようで、挨拶のみでその場は別れることとなった。
龍宮小屋に着くと部屋に荷物を置いて、フロント前の休憩所でshinさんと談笑タイムとなった。アクアさん、てばまるさん、meaさん、和風夫妻、菊池夫妻、京都から参加したお千賀さん、飛び入りのヨッシーさんなど続々と尾瀬病患者が集まってきた。十字路のベンチや小屋のフロントなどで、カメラや尾瀬の話で盛り上がった。それでも夕方までたっぷり時間があるので、アクアさん、てばまるさん、ヨッシーさんと下田代まで散策し、星の撮影場所の確認を行った。
夕刻近くなると焼けを期待して、カメラを構えて待つもののあまり焼けずに日は沈んでしまった。夕方の撮影後は夕食の時間まで時間は短いが、汗を流したかたので湯船につかり汗を流した。夕食後は、てばまるさんとアクアさんが星の撮影に同行!てばまるさんに星の撮影のいろはを教えていただき、初めての星の撮影に挑戦!デジタル一眼だと撮影後、直ぐに確認が取れるので良いです。始めは竜宮十字路で撮影していたが、小屋の灯りが影響するので、昼間に下見した下田代のポイントに移動した。ポイントではヨッシーさんが撮影していた。数枚撮影した後に怪しげな雲が立ちこめてきたので”星の撮影終〜了”と言うことで小屋に戻った。小屋に戻ると、カメラボディ、レンズ、三脚が凍っていた。これからは星の撮影も楽しめそうです。てばまるさんありがとうございました。m(_ _)m。星の撮影の後は、消灯時間の9時まで尾瀬病患者のオフ会で盛り上がった。オフ会の状況は、てばまるさんのHPにある”ぽくぽく日誌”に詳しく紹介されているので、ここでは割愛させていただきます。(^_^;) オフ会がお開きの後は、誰もが白い尾瀬や大霜を期待して就寝した・・・・(-_-)zzZZ。
小屋締めの朝
夜中に外の様子をてばまるさんが確認しに行って、雲が多い!、雨が降ってきた!、霙だ!との最新情報に寝ぼけながらも一喜一憂した。
悪天候で朝焼けも期待できない。それでも撮影の準備だけ済ませてフロントで天候の回復を待った・・・・・・。小雪が降ってきたが積もる様子もなく朝食の時間となった。朝食後は、お持ち帰り自由のチーカマを3本頂いて出発の準備を整えた。
出発の準備が整い小屋の前に全員が集合すると、龍宮小屋提供の”あっち向いてホイ”が開催された。始めはみなさん恥ずかしながらあっち向いてホイをしていたが、そのうち盛り上がってきて、優勝決定戦はかなり盛り上がった。優勝者のmeaさんと準優勝のはっちゃんには副賞として、龍宮小屋オリジナルのバンダナと尾瀬の花の素敵な絵はがきが贈呈された。あっち向いてホイの状況は、てばまるさんのHPにある”ぽくぽく日誌”に詳しく紹介されているので、ここでは割愛させていただきます。(^_^;)
あっち向いてホイ大会の後はお別れの時間である。それぞれ自由なルートで下山するので小屋の前で別れる事となる。「また来年尾瀬で会いましょう」の挨拶でお開きとなった。竜宮十字路付近から小屋を見ると静まりかえった龍宮小屋の雰囲気がシーズンオフを感じさせる。
山の鼻経由のうち、アクアさん、リュウセンさん、てばまるさん、meaさん、ヨッシーさんと一緒に下山することとなった。歩き始めは曇天だったが、急激に天候が回復し、雲間からのスポットライトが白樺を照らし始めた。アクアさん、リュウセンさんは中判カメラをセットし刻々と変化する光景を撮影している。しかし、スポットライトは遠く、小生のレンズでは役不足なので、あまり撮影せず山の鼻に到着した。山の鼻ではamaneさんと談笑タイムとなった。次回の尾瀬入りは白いアヤメ平と言うことで、日時が逢えばまた逢えるかなぁ。続々山の鼻にみなさん帰ってきます。shinさん、菊池夫妻、リュウセンさん、最後はアクアさん。shinさんは荷物を減らしたいと言うので、食べていないお菓子とカップ麺を食べて欲しいと言うのでお言葉に甘えて頂くことにしたヽ(^^)ノ。カップ麺は、韓国の辛ラーメンと担担麺!どちらも辛いラーメンだ!!(う〜むぅ、辛とshinを掛けたダジャレ!親父ギャグ?にもなっている。)カップ麺は、てばまるさん、meaさん、はっちゃんと小生で美味しく頂きました。食後にトイレに行くとmeaさんがスミレを発見!こんなに寒いのにがんばって咲いていました。とうとう尾瀬ヶ原ともお別れの時、「来年のGWにまた来ます。」と言って鳩待峠に向けて出発した。鳩待峠へはshinさんと同行した。見慣れた光景だが、これから半年間見ることが出来なくなると思うと意味もなく写真を撮ってしまう。鳩待峠に到着〜ぅ。夜中は気がつかなかったが、鳩待峠の入山者カウンターも既に撤去されていた。帰りの準備をしていると菊池さん夫妻も到着した。「お世話になりました、また来年、尾瀬?スミレツアー?で会いましょう〜。」と挨拶して別れた。shinさんを龍宮旅館の駐車場で降ろし、駐車場にいリュウセンさんにお別れして戸倉を後にした。
帰路の途中で戸倉温泉付近から見えたアヤメ平・・・・・、とうとう次回のアヤメ平が今年の尾瀬締め!白い天上の楽園との出会いを願った。
おしまい。
連日の猛暑・熱帯夜で夏バテ気味である。そう言えば最近、尾瀬ヶ原には行っていないなぁ。こういう時こそ、尾瀬ヶ原の朝霧や朝焼けに出会えれば気分が晴れる!気持ちは尾瀬ヶ原に向かっていた。
尾瀬ヶ原の朝霧を見るためには、通常は車両規制(5時規制解除)の関係で山小屋に宿泊する必要がある。しかし、夏のお盆期間は規制が一部解除されており、鳩待峠まで自家用車で入山する事が出来るので、山小屋に宿泊する事無く朝霧を満喫できる。この規制解除を活用させて頂き、車は真夜中の鳩待峠を目指して自宅を出発した。
来てます!熊さん
鳩待峠に2時30分頃に到着〜ぅ。始めの撮影を上田代のポイントに決めていたので、時間を逆算して出発を3時過ぎに設定!時間まで仮眠を取ることにしたが、外を歩く人の熊鈴の音で目が覚める。準備は整っていたので、ヘッドライトと熊鈴を付けていざ出発!熊鈴は、ザックに付けると意外と鳴りが悪いので、ショルダーのペットボトルホルダーに取り付ける、これの方がブラブラして絶えず鳴り続けてくれる。また、ストックを使っている場合にはストックのグリップ紐に取り付けるのも効果的である。毎度の事ながら、夜中の木道歩きは心細い、特に熊さんが活発なこの時期は・・・・、他のカメラマンも少ないようで音は我が熊鈴だけである。目線はヘッドライトに照らされた木道だけである。川上川の道標の所まできた。ここまで来れば急勾配も終わりだ・・・しかし、ここからは熊さんゾーンに突入である。特にテンマ沢付近は熊出没の要注意ポイントである。ヘッドライトに照らされたテンマ沢付近の木道は真新しい熊さんの足跡がそこら中に確認できた。お〜怖っ!無意識に熊鈴を手に持って勢いよく鳴らしながら歩いた。山の鼻の明かりが見えたときはほっとした。
濃霧の尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原は放射冷却のため濃霧となっていた。とりあえず、上田代のポイントに向けて歩き続けた。木道脇にはアブラガヤが目立ち始め、尾瀬ヶ原は晩夏の装いに変わっている。上田代の撮影ポイントには先客のカメラマンが一人、小生もカメラをセットして辺りが明るくなるまでの間に朝食を頂いた。辺りが明るくなってきた!至仏山のモルゲンロートが美しい。朝日が濃霧の切れ間から顔を出した!その瞬間、木道や地塘が光り、湿原が目覚め始めた。
至仏山を見ると薄いものの白虹が見えていたので、白虹狙いに切り替えて積極的に濃霧の中に入り、後ろを振り向きながら歩くこととした。すると、首を回さないと全景を確認できないような大きな白虹が出始めていた。急いで三脚と7-14mm(35mm換算14-28mm)の超広角レンズをセットした。ファインダー内は、大きな白虹の全体を見ることが出る。白虹は至仏山を跨いで架かっている。は〜ぅ、何回見ても白虹は美しい!、特に今回は背景に至仏山!!これぞ尾瀬の白虹という光景に巡り会えたことに大感謝だ(しかも独り占め)。白虹は5〜6分で消えてしまった。白虹の余韻に浸りながら牛首方面に歩き始めた。辺りは強い日差しと朝霧のせめぎ合いが続いている。上の大堀川の橋を渡り暫く歩く、至仏山を見ると牛首側に白虹が出始めている・・・また白虹が出現しそうだ!!急いで三脚を抱えながら牛首の分岐方面に走った。適当な所に三脚をセットしてファインダーを見ると14mmで丁度白虹全体を捉えることが出来た。牛首、至仏山、木道を跨いだ白虹!少々興奮気味に・・・白虹がハッキリ見える頃合いを確認しながら、シャッターを切る。ここでの白虹は、僅か4分程で白虹の上部が薄くなってしまった。本日、2回目の白虹に大感謝ですぅ。竜宮へ向けて暫く歩いて、再度後ろを振り向くと、薄くなり始めた白虹がまだ残っていた。名残惜しむように最後の一枚をパチリ!(少し離れたら18mmで入りました。)
牛首周辺から竜宮までの間は朝霧が立ちこめており、光と霧の幻想的な光景が続いている。薄れゆく朝霧と湿原を堪能しながら竜宮まで歩いた。至仏山の方を見ると朝霧は既に晴れ、優雅な山容と現れていた。竜宮に付く頃には、すっかり霧が晴れ強い日差しが容赦無く照りつけた。竜宮小屋は基礎工事の真っ最中だ。意外に大掛かりの工事で本当に9月下旬までに終わるのだろうか?
竜宮十字路のベンチに腰掛けて、朝食の残りで腹ごしらえ。しかし、凄い日差しで日焼け止めを塗っていても”チリチリ”焼けているような感じになる。まだ、8時頃だというのにこの暑さ、更に日が高くなったら日陰のない尾瀬ヶ原は大変だ〜っ、と言うことで早々に山の鼻に下りることにした。帰りは、ヨッピ経由で帰ることにした。今年の尾瀬に花々は裏年だったが、サワギキョウとオゼミズギクは最盛期で、例年より個体数が多い感じだ。ヤマドリゼンマイも夏の装いで深い緑色が好い感じ。ヨッピ〜牛首間の地塘群の逆さ燧も風が無く鮮やかに映り込んでいる。この時間になると朝食を済ませたハイカーや早朝入山したハイカーが目立つようになる。牛首に着くとベンチは既に多くのハイカーに占領されている。例年この時期は、人の少ない静かな尾瀬を楽しめるのに、今年は多くのハイカーが訪れているなぁ。この暑いのにご苦労様ですぅ〜、小生は撤収です。(^o^)/~~~
山の鼻に着くと、暑い中とりあえず見本園をショートカットで一週〜っ、サワギキョウが多いです。ただし、毎年楽しみにしているオゼコウホネは一輪のみとちょっとガッカリです。白リンドウは順調に育っているようでした。
見本園の散策を終えると、鳩待峠を目指して帰路に着いた。
幻想的な朝霧の尾瀬ヶ原に加えて、至仏山を跨いだ白虹に2度も出会えた心に残る尾瀬回遊だった。
おしまい。
2007年8月14日/朝霧と残暑の尾瀬ヶ原 白虹との出会いに感激!
14日;鳩待峠(3:15)〜山の鼻(4:00)〜上田代(4:30)〜牛首(6:00)〜竜宮(6:50)〜ヨッピ(7:40)
〜牛首(8:10)〜山の鼻(8:45)〜鳩待峠(9:45) 日帰り
去年、8月中旬に見た燧ヶ岳のトウヤクリンドウは、最盛期を過ぎて花の先が黒ずんでいた。今年は新鮮なトウヤクリンドウを見るため、8月上旬〜中旬の間の燧ヶ岳登山を決めていた。そこに尾瀬病仲間から燧ヶ岳オフ会のお誘いがあり、燧ヶ岳への登山ルートは異なるものの燧ヶ岳での出会いを期待して尾瀬入りすることとした。
4日 遅い尾瀬入り
今回、朝霧の尾瀬は5日の朝に期待することとし、夕方までに尾瀬沼に着けば・・・との考えから、自宅で朝食をとってから出発した。流石に夏休みの週末だ、少混雑した高速道路を走り西那須野インターで降りた。高速を降りてから檜枝岐〜御池までは、大凡2時間の道のりだ!先週も来ているので、代わり映えしない風景を見ながら御池まで淡々と走った。
御池に着くと一番奥の登山口側に車を止めた。準備を済ませて、三脚をザックに付けて背負ってみる・・・・・、結構重い!、今回はE-510の手ぶれ補正に期待して三脚は置いていくことにした。沼山峠へのシャトルバスは原則30分おきに運行している。係の人に次の出発時間を聞くと20分後とのこと、御池ロッジに宿泊予定の尾瀬病患者さん達に”高尾山スミレツアー”の時に約束していた「サクラ食品のいぶりがっこ」をフロントに預けてからバスに乗り込んだ。高所にある尾瀬周辺は日差しが強いものの気温は低く、バスの窓から入る天然クーラーの風が気持ちいい。沼山峠に着くと売店のベンチで食事をとる2名以外誰もいない。早朝のバスとは違い閑散としている沼山峠も良いものである。入山の準備で売店のベンチに行くと”何処かで見たような人物が!!何と食事をとっていたのは尾瀬林業の神崎さんである。今日は、ツアーのガイドを依頼されたようだ。尾瀬に携わる人たちとの出会いと談笑も尾瀬の楽しみの一つである。これからツアー客が大勢入山するので先に入った方が良いということで一足先に入山した。先週も来ているので目新しいものがないなぁ〜とキョロキョロしながら歩いていると、ジョウシュウオゼアザミなどは最盛期を過ぎていた。変わってツリガネニンジンが咲き始めている。ハナニガナはまだ咲いています。尾瀬沼までの木道で見つけた”ラン科”の花、とりあえず撮影して液晶モニターで拡大して見るものの、オオバノトンボソウ?、オゼノサワトンボ?、コバノトンボソウ?又は他の品種なのか?この種の花の同定は難しい!。
大江湿原では、夏のニッコウキスゲが終わり、コバギボウシやコオニユリ、ツリガネニンジン、オゼミズギク、オタカラコウ及びアブラガヤが目立ち始め晩夏の装いが感じられた。ヤナギランノ丘に行ってみると、早咲きの株が数輪咲いているものの、今年も個体数は少ないようだ。尾瀬沼ヒュッテにチェックインするにはまだ早いので、長蔵小屋周辺を散策すると、オダマキ、ジャコウソウが咲いていた。何と、裏の売店前ではヤナギランの大群落が・・・、開花はお盆中ぐらいかなぁ。三本唐松のビューポイントは、清々しい風が吹いており、気持ちいい。先週は無かった”どデカイ、オオハナウド”が気になった。雲が出てきたので夕方の焼けは期待できないなぁ〜。
尾瀬沼ヒュッテでチェックインを済ませると一眠り(-_-)zzz...。目が覚めると、お風呂の時間がきていたので、檜の香りが心地良い大きな浴槽につかり汗を流した。入浴後は、ヒュッテのテラスで雲に隠れる燧ヶ岳を見ながらビールを飲んだ・・・、この時間が最高の贅沢である。この日の夕方は予想通り雲が多く夕焼けは見られなかった。3時45分に目覚ましをセットして就寝・・・・。
5日 燧ヶ岳オフ会 トウヤクリンドウ見られるかなぁ
しまった!寝坊した。時計を見ると4時45分・・・・。窓を開けて外を見ると、辺りは深い霧に包まれていた。準備を済ませると、長蔵小屋のビューポイントに急いだ。大江湿原の三本唐松は、濃霧の中でも凛とした存在感があり、流石!大江湿原のシンボルである。一通り撮影を済ませると、朝霧が動くのを期待して朝食をとることとした。うむ〜ぅ、なかなか朝霧が晴れてこないなぁ。それより濃くなっている?。今日は燧ヶ岳山頂で、御池側から登る尾瀬病仲間と出会う予定である。御池からは4時に入山することを聞いていたので、花見さんの撮影に入れ込む時間を考慮しても、9時頃には山頂に着くだろうと予想し、尾瀬沼から山頂だと余裕を見ても3時間30分程度の登山になることから、遅くとも6時前には登り始めないと9時頃の登頂は難しい計算となる。
6時前になっても霧が晴れるどころか、濃霧で太陽からの日射も期待できないことから、燧ヶ岳へ向かうことにした。尾瀬沼から燧ヶ岳へは、2通りのルートが選択できる”1.登りは厳しいが尾瀬沼が俯瞰できるナデッ窪経由”か、”2.緩やかな登りだが泥んこ登山道の長英新道経由”にするのか、どっち!!との選択を迫られたが、ナデッ窪の良いところは登山中に尾瀬沼が俯瞰できるのが最大の魅力なのだが今日の濃霧ではそれも期待できないことから、ここは素直に、長英新道を選んだ。案の定、分岐から直ぐに”グチャグチャ”泥登山道を1時間ほどダラダラと歩いた。ここに木道が引かれれば、言うこと無しなんだけどなぁ。(ここは福島県?、燧裏林道の木道整備が終わったら、ここもお願いします。m(_
_)m)
ひぃ、フゥ、ミノブチ岳までは樹林帯を進むことになるが、標高差を感じる頃になると下草(笹)が刈られていて歩きやすくなってきた。登山道脇では、サンカヨウの実が黒く熟している。リンドウは小さな蕾を持っている。うむ〜ぅ。この標高でリンドウの蕾がこの程度なら、トウヤクリンドウは・・・微妙だなぁ。考えていても仕方がない。最後の急登を登り切ると、目の前が開けた!ミノブチ岳に到着〜ぅ。あれ、先客は誰もいないや。霧がなければここから眺める尾瀬沼は最高なんだけどなぁ。とりあえず、ザックを降ろして、朝食の弁当に付いてきた100%リンゴジュースと菓子パンを食べた。ここから俎ー山頂までは、高山植物も見られるので、これまでの花の少ない登山道とは異なり、眺望が無くても、コケモモ、オオバミゾホオズキ、ミヤマホツツジ、マルバダケブキなどの高山植物を見ながら歩けるので楽しい。キヌガサソウは実をつけ、ハクサンシャクナゲは最盛期を過ぎていた。お目当てのトウヤクリンドウはまだ小さな蕾だったが、今年も咲いてくれそうなのでひと安心である。
やっと俎ーに到着〜ぅ。山頂はガスガスです。尾瀬沼も燧ヶ岳最高峰の柴安ーも見えない。時間は8時40分予定通りの登頂だ!山頂からの眺望も無いので、残していたおにぎりを食べながら、御池からの登山組を待つこととした。9時前になると霧が晴れ始め尾瀬沼が見えてきた。右に目をやると柴安ーが姿を現し、山頂にいた人々は”おぉ〜っ”と歓声をあげた。
うむ〜ぅ。御池登山組はなかなか来ないなぁ。午後は、天候が崩れる予報が出ているので、出来れば午前中に下山したいなぁ。登山道は一本だし、すれ違うことは無いので、とりあえず下山することにした。ハイマツのトンネルを潜り抜け、ガレ場をトラバースした先で”小豆色のカメラザック”JUNさんだ!、花見さんだ!meaさんとてばまるさんだ!、済みません降りてきちゃいましたの挨拶から、しばしの談笑と記念撮影。shinさんは熊沢田代に留まった様で、下山途中であえるかなぁ。お互い先を急ぐので名残惜しいが別れることにした。雪解けが遅いガレ場にはツボスミレ?が咲いていた。ガレ場を降ると熊沢田代が見えてきた。キンコウカ、ワタスゲ(果穂)、サワラン、チングルマ(果穂)、タテヤマリンドウ、モウセンゴケなど多くの花々が咲いているのが面白い。濃霧のため、ハッキリと俎ーの山頂を拝むことが出来ないのは残念だった。
shinさんが熊沢田代に居なかったから、広沢田代まで降りたのかなぁ。とりあえず、広沢田代までとぼとぼ歩いた。途中の登山道で、熊さんのホカホカ落とし物があった。今年も熊さん出没が多いなぁ、尾瀬の自環境が変化しているのかもしれない。広沢田代が見えてきた、ん!ベンチに見覚えのある小豆色のカメラザック”shinさんかなぁ。近づいてみるとshinさんが手を振って迎えてくれました。広沢田代から御池までは、大岩の歩きにくい登山道だが、shinnさんと談笑しながら降っていたら、あっという間に御池に着いてしまった。
その後、shinさんと「燧の湯」で山の汗を流し、裁ちそば「開山」で昼食を頂いて帰路に着いた。
そう言えば、最近、尾瀬ヶ原には行っていないなぁ・・・・・・。
おしまい。
尾瀬の夏と言えば”ニッコウキスゲ”である。今年のニッコウキスゲは完全な裏年との情報・・・・・しかし、ニッコウキスゲを見ないのも何故か寂しい。と言うことで日帰りで大江湿原に行くことにした。大江湿原なら毎年密集してキスゲが咲くので、裏年でも密集していることを期待しての決断である。
午前3時30分頃に御池駐車場に到着した。キスゲの時期にしては意外と車は少ない。出口に近いところに車を止めて30分ほど仮眠を取った。4時過ぎに出発の準備を整えてると4:20分頃にバスの乗車が始まった。のんびり準備をしていたら”あれ〜っ”バスの始発時間前に出発してしまった。満席になったバスから順次発車している様だ・・・・。戸倉の規制とは異なり、福島県側は融通が利いていてありがたい。それに乗車料金も600円から400円に値下げしていところも財布にありがたい。
難なく3台目のバスに乗車することができた。出発時刻は4:30分・・・・このバスが定時のバスなんですけどねぇ。沼山峠へ着くと空が明けてきた。新しいトイレは売店が開くまで使用禁止なので古いトイレで用を済ませ、露よけのスパッツを着けていざ入山。
大江湿原までの道のりは、所々にワイド木道が整備(入り口付近だけ昔の面影で切り株木道)されており歩きやすい。沼山峠展望台から眺める大江湿原には朝霧が残っており撮影意欲が湧いてきて急いで大江湿原まで降りた。木道周辺ではマイズルソウが見頃を過ぎ、小さな実をつけ始めている。モミジカラマツソウ、ゴゼンタチバナ、オオレイジソウ、コバノトンボソウ、特産種のジョウシュウオニアザミが咲いている。
大江湿原に着くと辺りは霧に包まれていて幻想的だ!小屋泊まりなら容易に体験できるが、日帰りで朝霧に出会えるのは正直嬉しい。しかし、キスゲが少ないなぁ、事前情報で判っていたとは言え目の前にするとショックが大きい。ただ朝霧が好い感じなので、急いで長蔵小屋裏の撮影ポイントに行けば朝霧と三本唐松が見られれば・・・何て考えながら木道を急いだ。3本目の最後のバスに乗車したこともあり人気のない木道を黙々と歩いていると霧の間から強い日差しが差し始めた・・・”もしかすると白い虹が出るかも”と少し期待しながら先へ進むと”薄いものの霧が半円状に・・・”直ぐに足を止め、ザックを降ろして超広角レンズに(ZD7-14mm(35mm換算14-28mm))に交換した。交換を済ませた頃にはハッキリとした白い虹になっており”霧中の中、夢中”で撮影した。ファインダー内の白い虹が何とも言えず美しい!大興奮の白い虹は5分程で消えてしまった。尾瀬ヶ原での白い虹は意外とメジャーな現象だが、尾瀬沼や大江湿原での白い虹は珍しく、この出会いに大感謝である。
白い虹を見た後は朝霧が動き始めて、スポットライトが朝露の湿原を照らし好い感じである。ヤナギランノの丘への分岐を過ぎる頃には霧が晴れキスゲの少なさが目立ってきた。本当に少ないなぁ〜、2004年の大不作を彷彿させる程である。とりあえず長蔵小屋の売店で暖かいコーヒーを飲みながら朝食を頂いた。朝食の合間に尾瀬沼ヒュッテに行って来週末(4日)の宿泊予約を入れた。
朝食を済ませると、今日の行程を考える・・・・午後から天候が崩れる予報が出ていたので、12時前に下山して”燧の湯”に入り、檜枝岐で”裁ちそば”を食べて帰ることにした。そうと決まれば、尾瀬沼周遊ルートは時間的にゆとりがないので、沼尻まで行って帰ることにした。
沼尻に行く前に長蔵小屋周辺を探索〜ぅ、ヒメサユリは最盛期を少し過ぎたところだ!。長蔵小屋裏の撮影ポイントでは雄大な燧ヶ岳が美しい。三本唐松も緑の湿原に包まれて体が癒されます。散策後は沼尻に向けて出発〜っ。三本唐松を過ぎるとハナニガナの群落がお出迎えです。沼尻までの道のりは花々も少なく、淡々と沼尻まで歩いた。沼尻平では初夏の花々が終わり、キンコウカが咲き始めている。ヒツジグサは時間が早いため蕾の状態だ。
休憩所で一休みしていると怪しい雲が新潟県側から流れてきたので慌てて大江湿原に戻ることにした。大江湿原に着くと”大量のツアーハイカー”が数珠繋ぎになって歩いているが、間隙をぬって撮影しながら、沼山峠までの道のりを歩いた。御池〜七入までの車道脇にある”ブナ坂の清水”でマイナスイオンを浴びて帰路に着いた。檜枝岐村では、燧の湯の”硫黄泉”で山の汗を流し、やまびこ山荘で”裁ちそば”を頂き、隠れた檜枝岐村の名産”トチの蜂蜜”のお土産を購入した。トチの蜂蜜はお奨めです。焼きたてのパンに付けて頂くと美味しいです。
来年は2005年の黄色いニッコウキスゲの絨毯に期待します。がんばれ”キスゲ”&ファイト”尾瀬の花々”!
おしまい。
2007年7月28日/夏の尾瀬の代名詞”ニッコウキスゲ”を見に行く
28日;沼山峠(5:00)in〜大江湿原(5:40)〜尾瀬沼(6:20)〜沼尻(8:00)〜大江湿原(10:00)
〜沼山峠(11:10) 日帰り
キタダケソウを見ようツアーから一週間経った。北岳登山の疲れが残るものの、ホソバヒナウスユキソウとオゼソウの様子が気になり車は戸倉へと向かっていた。至仏山の開山式から一週間、花々の様子は尾瀬病仲間によるとホソバヒナウスユキソウが最盛期、オゼソウは若干遅れ気味の情報を得ているので、稜線を彩る花々との出会いが楽しみである。
午前3時前に戸倉駐車場に到着した。今年から戸倉第一駐車場がメインの駐車場となっている。駐車している車の台数は少なめだ。事務所に近い位置に駐車して始発の時間まで仮眠を取った。4時15分頃に目覚めて事務所に向かった。事務所には自動券売機が設置してあり、切符を購入して待合室のベンチに腰掛けた。事務所兼待合所は、今年新設されたためトイレも綺麗で気持ちいい。4時30分前に乗車が始まり、乗り合いタクシーの助手席に乗ることができた。天候は雲が多いが所々に晴れ間が差しており好天が期待されたが、午後は天気が崩れる予報が出ていたので早めの行動を心がける事にした。
鳩待峠に到着!。朝一番の尾瀬入りの人数は少し少なめである。鳩待峠の売店で朝食を済ませて、露よけにカッパのズボンを履いて至仏山登山口に向かった。今日は単独登山なので自分のペースで登ることが出来る。午後の天候悪化を考慮して序盤に標高を稼ぐことにした。最初の小休止をオヤマ沢と決め一気に登山道を登った。登山道にはマイズルソウが最盛期を迎えていた。エンレイソウは大きな実をつけ、サンカヨウとタケシマランは最盛期を過ぎていた。アカフタチツボスミレは裏年なのか最盛期を過ぎているのか?花の数が少なく感じた。オヤマ沢に到着〜っ&小休止といきたいところだったが、先を急ぎたい衝動に駆られて笠ヶ岳分岐〜オヤマ沢田代へイケイケ状態で足を進めた。オヤマ沢田代ではハクサンコザクラを確認したものの手持ちのレンズ(100mm)ではちょいと遠い、また白いイワカガミも見つけるがこれがまた遠いっ、荷物を最小に押さえるため望遠マクロを持ってこなかったことが悔やまれる。ふぅ!やっと稜線に出た!ここからはお花畑の稜線歩きになる。ここまで超特急で飛ばしてきたので、ベンチに腰掛けて至仏山山頂の方を眺めながらおやつ休憩を取ることにした。
おやつ休憩後は、オゼソウ、ホソバヒナウスユキソウを目指して先を急いだ・・・・が、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、クモイイカリソウ、チングルマなどが咲いており、足を止める事が多くなってきた。登山道にある残雪は小さくなっているため普通に歩くことが可能だ。木道から蛇紋岩の岩場に出るとホソバヒナウスユキソウも登場し撮影が忙しくなる。説明板のあるホソバヒナウスユキソウの群落地は最盛期を過ぎたようで花の数が少なくなっていた。アズマシャクナゲも最盛期を過ぎたようだ。さらに進むと待っていました”オゼソウ”のお目見えだ!。オゼソウはまだ蕾の個体が多いが、日当たりの良い場所では最盛期を迎えている。オゼソウは思いの外小さな花なのでピントが合わせにくく、カメラマン泣かせの花である。しかし、ファインダーの中のオゼソウはとても可愛い。
今回の新調したE-510は手ぶれ補正が有効に機能しているようで”ぶれぶれ写真”は皆無であった。撮影しながら小至仏山山頂まで辿り着いた。このころから辺りは、深い霧に覆われ始め天候の悪化を予感させてきた。この状態では至仏山山頂での眺望は望めないことから、山頂を諦め鳩待峠に降りることにした。去年も霧雨の中を歩いて小至仏山〜鳩待峠の往復だった・・・・何かこのパターンが多いなぁ、梅雨の時期だから仕方ないものの、来年は是非とも至仏山山頂に立ちたいと思った。
おしまい。
[コース時間はツアーなので省略させていただきます。]
[コース時間はツアーなので省略させていただきます。]
→とんがりの景鶴(小さくてすみません。)
ぼっかさん?
怖楽しい、気持ちいいスノーモービル
→ミニ尾瀬公園のライブカメラ
お世話になった山びこ山荘
美味しい食事と気持ちのいい主人と女将さんがお気に入りです
3月4日:御池〜大杉岳
ミニ尾瀬公園からスノーモービルと除雪車への乗車組に別れて御池まで移動となった。小生は、もたもたしていたらスノーモービル組となってしまった。初めてのスノーモービル・・・・、わくわくドキドキである。が、風を切って走るのは気持ちいいものの、振り落とされないように運転者にしがみつくのと、座席ポイントが低いので足の付け根に無理な力が入り乗り心地はオートバイよりも悪いです。それにしても雪が少なく、例年の1/3程度とか?尾瀬の花々の影響が心配だ・・。御池に着くと集合記念写真撮影の後、大杉岳組と上田代・広沢田代組に別れてスノーシューツアーの開始である。結局、熊沢田代はキャンセルとなった・・・残念。しかし、殆どの人が大杉岳組である。参加者は、雪の燧ヶ岳や至仏山を見たいのだろう。雪は締まっているせいかペースが早くついていくのが大変だったが、休憩が多かったので鈍った体には助かった。歩き始めて1時間ほどで、燧ヶ岳と至仏山、尾瀬ヶ原が一望できる展望台に到着した。残念ながら曇天で燧ヶ岳は雲の中、至仏山は霞の中・・・。意外なことに景鶴は大杉岳方面から見るととんがっていることが面白い発見である。久しぶりの尾瀬の空気に触れることができて大満足である。しばらく、撮影タイムとなった。一休みすると大杉岳山頂に挑戦する有志のみで山頂へ・・・。小生は、大杉岳山頂へ行ってもここの展望と大差はないと言うことなので、ここに留まって天候の回復を待つことにした。アクアさんとてばまるさんは勿論山頂へ・・・・。少しずつではあるが雲が切れて青空が見えてきた。天候を待つ間に山びこ山荘のおにぎり弁当を頂いた。山頂組が帰ってきてから時間切れの下山となった・・・・・、とうとう燧ヶ岳は姿を現すことは無かった。ツアーなので一人残るわけも行かず下山を開始・・・。しかし、尾瀬の神様が最後の最後にプレゼントをくれました。燧ヶ岳の雲が取れ、その勇ましい山容が姿を現した。
厳冬期の尾瀬は、尾瀬病患者には憧れである。特に11月のアヤメ平以来の尾瀬の空気に触れて大満足のツアーであった。この様な企画は容易に冬の尾瀬に入山できるので是非とも継続及び発展して欲しいものである。来年も参加しますので檜枝岐村の観光課の方々”尾瀬病患者を痺れさせる企画・コースをお願いします。
アクアさん、てばまるさん。大変お世話になりました。
おしまい。
3月3日:ミニ尾瀬公園散策と展望台
明日は、尾瀬の空気に触れることができるので、準備を整えるも楽しい。集合時間もミニ尾瀬公園に13時半なので、12時頃檜枝岐について定番の”開山”で裁ちそばを頂くスケジュールを組んだ。逆算すると出発は8時半頃でOKだ。既に気持ちは尾瀬モードである・・・。
3日は予定通り8時半に出発〜東北自動車道も車は多いものの流れている。宇都宮〜西那須野までは車も少なく順調だ。今年は雪が少ないためかスキー渋滞を心配したが檜枝岐村までこの時期では珍しく道路に雪もなく、渋滞にも巻き込まれずに済むことができた。裁ちそば開山には12時過ぎに到着。そばの注文を済ませると!てばまるさんからメールが入った。どうも一足先に開山で昼食を済ませて山びこ山荘にチェックインしたようだ。我々も昼食を済ませると集合時間まで山びこ山荘で寛ぐこととした。
去年、アクアさんが参加した檜枝岐村のスノーシューツアーが今年もあるようだ。また好評つき2月と3月の2回の開催のようだ。2月と3月のどっちに参加するのかを迷ったが、2月は土曜日に仕事が入りそうなので3月の方に参加することとした。(2月は悪天候で中止となったので結果的には吉の選択となった。)参加申し込みが檜枝岐村のHPに掲載されたら定員20名限定ということもありすぐに申し込みを済ませた。(宿泊先はアクアさんご推薦の”山びこ山荘”希望で申し込んだのは言うまでもない。)
2007年3月3日〜3月4日/檜枝岐村スノーシューツアー
3日:ミニ尾瀬公園散策/4日:御池〜大杉岳
ミゾレ混じりの降雪
暗雲が垂れこめ始める
晴れ間の散策
テンマ沢の水芭蕉”寒そうです”
吹雪の中、山の鼻を目指します
吹雪の鳩待峠
28日 鳩待峠〜山の鼻(牛首までの尾瀬ヶ原散策)
2007年初の尾瀬入り、例年と同様に至仏山登山を計画していた。鳩待峠には午前3時頃に到着し辺りが明るくなるまで車中にて待機した。辺りが明るくなってきたので出発の準備を始めていると”ぱらぱら”と小雪が落ち始め、次第に吹雪に・・・・4月下旬の雪、尾瀬が山域ということを感じさせてくれる。この悪天候により至仏山登山をキャンセルして山の鼻に直行することとした。入山前に至仏山登山を予定しているてばまるさんに”鳩待峠が大雪”との情報を携帯メールに送信した後、山の鼻を目指して吹雪の中尾瀬へ入山した。今日は、尾瀬病患者のJUNさんやアクアさんも入山を予定しているのでこの吹雪の中を歩いているのだろうか・・・・と考えながら足を進めた。
吹雪と言ってもそれなりの装備を用意しているので不安はない。それよりも残雪期の尾瀬で新雪の上をスノーシューで歩けることが何よりも嬉しい。途中のテンマ沢では早咲きのミズバショウに雪が降り積もり可哀想である。
山の鼻の付く頃には雪も止み至仏山の優雅な山容が姿を現し、先ほどの吹雪が嘘のように晴れた。とりあえず至仏山荘に荷物を置いて今年初の尾瀬ヶ原を歩き回った。始めは近場だけで・・・と思ったが新雪の上を歩ける喜びと、踏跡のない尾瀬ヶ原を歩ける喜びでいつの間にか牛首付近まで来てしまった。上ノ大堀川の橋から空を見ると、新潟県側から怪しげな雲が尾瀬ヶ原を覆い尽くし始めていたので慌てて至仏山荘に戻ることとした。至仏山荘に着くと再びミゾレ混じりの雪が降り始めた。
至仏山荘に戻ったものの時間は15時・・・・流石に風呂に入るには早いので食堂へ行ってみると”前元湯山荘の支配人を務めていた神崎さんと前至仏山荘支配人の星野さんが居て、仕事が終わった後は下山すると言うことなので、下山前に談笑(宴会?)に付き合っていただきました。
また尾瀬で会いましょう!
尾瀬病仲間と鳩待峠
を目指します
2007年、2度目の御来光
月と燧ヶ岳
茜さす雪解けの地塘と景鶴山
2人の尾瀬病患者と至仏山
見晴の山小屋と燧ヶ岳
龍宮小屋と燧ヶ岳
ミニ霧氷
”キラキラ”新雪の尾瀬ヶ原
朝霧と御来光
朝霧の燧ヶ岳の黎明
30日 見晴〜山の鼻〜鳩待峠(尾瀬ヶ原散策)
先日と同様に朝4時頃起床、準備を早々に済ませて原に出た。前日に比べると霧は無いが、至仏山と景鶴山がピンク色に染まる光景は毎年見てても飽きがこない。燧ヶ岳からの朝日の撮影を済ませると”テン”がこちらを見ているではないか!と、目が合うと一目散に逃げてしまった。!!
朝食後は晴天の尾瀬ヶ原を山の鼻まで淡々と帰った。先日、先々日と歩き回っているので流石に3日目は一直線で山の鼻を目指した。しかし、中1日で地塘の雪解けが進み面白い撮影ポイントを見つけると、どうしても引っかかってしまい意外に時間が掛かった。
11時前に山の鼻に到着した。すると山の鼻山荘のまえで手を振る人たちが・・・・、てばまるさんだ!、JUNさんも、shinさんも一緒だ。shinさんには鳩待峠に戻るルートを伝えていたので山の鼻で皆さんと待っていてくれました。持つべき物は”尾瀬病患者仲間だなぁ”と痛感しました(とても嬉しかった)。しばしの談笑を済ませると一緒に鳩待峠を目指して下山することとした。実はこの待ってた時間と談笑の時間が”鳩待での奇跡”の序章だとは誰も気づきませんでした・・・・・・・。
鳩待峠までの下山は、雪が重く非常に疲れたが、休憩ごとの談笑で疲れもときほぐされ一気に登り切ってしまった。鳩待峠に着くと見覚えのあるスパッツとアイゼンを外す人影が・・・・。何とアクアさん!である。しかも”至仏山からたった今着いたところ”だそうだ。途中の連絡を取らずに、ビックリするほどのグッドタイミングでの鳩待峠への下山・・・・・、奇跡?尾瀬病患者は、何か目に見えない何かが作用しているのか?と考えてしまう。戸倉へ向かうバスへ乗り込む皆さんを見送り解散となった。
2007年尾瀬初めは、吹雪の悪天候〜ピイカンの好天、尾瀬病患者との談笑と奇跡の出会いなど印象に残る回遊だった。
しかし、何か忘れ物をしているような・・・・・沼は? GW後半に続く。
おしまい。
29日 山の鼻〜見晴(尾瀬ヶ原散策)
早朝4時起床、準備を早々に済ませて撮影ポイントの上田代を目指して歩き始めた。放射冷却だろうか気温は-9℃と冷え込んでいる。撮影準備を済ませると燧ヶ岳の方が明るくなってきた。と同時に朝霧が舞い上がり幻想的な光景が目の前に広がっていた。個人的にはこの夜が明ける手前の時がとても好きである。暫くすると至仏山に日が差し始め雪面をピンク色に染め上げて行く。燧ヶ岳の傍らからオレンジ色の朝日が差し始めると前日に積もった新雪がキラキラして美しい。付近の木々に霧氷が付き始めているものの日差しが強くなるとすぐに溶けてしまった。ひと通り撮影を済ませると朝食の時間が迫っていたので急いで至仏山荘に戻ることとした。
2007年4月28日〜4月30日/残雪の尾瀬ヶ原
28日;鳩待峠in:至仏山荘泊 29日;尾瀬ヶ原散策:弥四郎小屋泊 30日;鳩待峠out
三平下での休息
(贅沢の極みです)
早稲沢付近の雪解け
ピンク色に染まる燧ヶ岳
水面に映る月が綺麗です
夕刻の燧ヶ岳
新調された木製護岸
尾瀬沼山荘は休業中
三平下からの眺望
尾瀬沼を目指して歩きます
雪のない一ノ瀬休憩所
砂利道は乾いてます
4日 尾瀬沼〜三平峠〜大清水
早朝4時に起床、4時30分にお決まりの撮影ポイントに到着。(と言っても長蔵小屋の裏です。)まずは桟橋に行って見ると水面に映る月が美しい。また、新聞で話題になっていたドラム缶の護岸は、木製の護岸に新調され綺麗になっていた。長蔵小屋裏の撮影ポイントに移動して燧ヶ岳が赤く染まるのをじっと待つ・・・・・。朝日が燧ヶ岳を差し始め、ピンク色に変化した。朝日が大江湿原の三本唐松を差す頃にはピンク色は失っていた。一通り撮影を済ませると朝食の時間が迫っていたので小屋に戻ることとした。
朝食を済ませて、8時に小屋を出発し、尾瀬病仲間の間で流行っているライブカメラの記念撮影!(尾瀬沼での定番になりそうだ。)撮影を済ませると、昨日来た道をトレースするように戻った。尾瀬沼は、大江川、ヒノキ沢、早稲沢、三平下付近で急速に雪解けが進んでいるので、沼際を歩く時には踏み抜きに注意が必要である。
三平下で美味しいコーヒーを頂いた。お菓子はスミレツアーで、てばまるさんとmeaさんからプレゼント?、当選?された”酢だこさん”米酢が程よく効いていて実に美味しい。
三平下付近の木々に春の訪れを感じ、尾瀬沼を後にした。
今年のGWは尾瀬ヶ原と尾瀬沼を合わせると、5日間尾瀬に居たことになるが、何度来ても「やっぱいいや”尾瀬”。」を再確認した回遊だった。
おしまい
3日 大清水〜三平峠〜尾瀬沼
GW前半の3日間(4月28〜30日)で残雪の尾瀬ヶ原を満喫したものの、何故か満たされない思い・・・・・、何か忘れ物をしているような、そうだ”尾瀬沼”を忘れているのだ。ここ数年、GWの残雪期は、決まって尾瀬ヶ原〜尾瀬沼を縦走しているためである。雪原の尾瀬ヶ原も魅力的なのだが、雪解けが進む尾瀬沼も負けず劣らず美しい、特に雪解けの水面に映り込む燧ヶ岳は絶景である。という思いから山小屋の予約をしたのが、2日の19時頃・・・・・何故か尾瀬沼に行くときはいつも急な展開なのである。山小屋は尾瀬病仲間のてばまるさんご推薦の”尾瀬沼ヒュッテ”にした。
GWの後半真っ直中だが、「15時頃までに山小屋に着いていればいいや。」との安易な考えから逆算すると、大清水に12時頃の到着〜自宅までの移動時間と渋滞時間の1時間とをプラスしても、朝9時頃に出発すれば十分余裕がある計算だ。しかし、GWの渋滞はそんなに甘くは無かった。渋滞は予想以上にスケジュールを狂わせ、埼玉県内を抜けるのに4時間(通常1時間半程度)を費やしてしまった。そんな訳で大清水に着いたのが14時になっていた。しかも、大量の観光客で車道は人で溢れ、入山口の駐車場も満車のようで、入山口から最も遠い一番下の駐車場に入れとの指示に”最悪だ”と叫んでしまった。こんなことなら早朝出発しておくべきだったと後悔していると、駐車場の整理を尾瀬のネイチャーガイドをしている”星野文夫さん”が行っているではないか!!。ここは助けに船と、尾瀬沼入りと小屋泊まりを伝えると入山口の駐車場に入れるように計らって頂きました。(持つべきものは尾瀬人の和だなぁ〜と、しみじみ感じてしまった。)
車を駐車場に止め駐車料金の500円を支払い、大清水休憩所で慌ただしく遅めの昼食をとった。昼食後は早々に支度を済ませ入山口のゲート脇から尾瀬入りした。一ノ瀬までの砂利道をダラダラと歩く・・・、例年に比べて雪の量が少ないので道が乾いていて歩きやすい。また、大清水における軽装の観光客とすれ違う。観光客にしてみれば、我々の装備はスノーシュー、ゴアのジャケット、フリースと中容量のザックと場違いな雰囲気がある。(最盛期の上高地も同様の雰囲気)しかし、こちらにしてみれば一ノ瀬までの砂利道を歩いて何が面白いのか、まったく理解できない。当然のことだが、残雪期の三平峠を越えるには、天候の悪化などのリスクを考えるとそれなりの装備が必要となるので、軽装での尾瀬沼入りは自殺行為である。(実際に去年は遭難死亡事故が発生している。)
2007年5月3日〜5月4日/雪解け進む尾瀬沼
3日;大清水in:尾瀬沼ヒュッテ泊 4日;尾瀬沼散策〜大清水out
2007年6月2日〜6月3日/水芭蕉、シラネアオイ、トガクシショウマが咲く、春の尾瀬ヶ原
2日;鳩待峠(5:45)in〜竜宮(10:30)〜見晴(11:05)〜赤田代(11:35)
〜三条ノ滝(15:00)〜元湯山荘(16:00) 泊
3日;赤田代(7:15)〜東電小屋(7:50)〜山の鼻(10:00)〜鳩待峠(11:20)
2日 花の尾瀬の始まり
雪が溶けた尾瀬への入山は、今年の花の状態を予想する上で多くの情報を得られる重要な散策となる。また、いち早く尾瀬ヶ原を彩る花々との出会いに期待し、午前3時頃に戸倉並木駐車場に到着した。
並木駐車場には既に多くの車が駐車していた。今年から戸倉第1駐車場も新設されたようだが、流石に尾瀬ヶ原の定番!!水芭蕉、年間で1,2を争う混雑の時期である。午前4時過ぎに仮眠から目覚めた。既に並木のタクシー乗り場には順番待ちの列ができていた・・・・”こりゃいかん”、慌てて準備を済ませて戸倉のバス停に向かった。戸倉のバス停にも人は溢れていたが、山人鈴木さんとあねぇと合流して難なくバスに乗車した。津奈木のゲート前には、F-1レースのスタートを思わせるように多くのバス・タクシーが開門を待っている。5:00ゲートが開くと早いタクシーから順番に鳩待峠を目指して走り出した。
鳩待峠は多くのハイカーでごった返している。とりあえず朝食を済ませて出発の準備をした。今日の行程は時間にゆとりがあるので、慌てて尾瀬ヶ原に降りる必要もない。のんびりと準備している間に、多くのハイカーは山の鼻に入山してしまったので、山の鼻へは人の波に揉まれながら歩くことは無かった。
鳩待峠〜山の鼻間では木道に雪もなく、オオバキスミレ、エンレイソウ、イワナシ、ムラサキヤシオツツジが咲いている。サンカヨウとコミヤマカタバミは蕾だが日が差せば一斉に咲き乱れるだろう。テンマ沢の水芭蕉は情報通りピークは過ぎており巨大化していたものの、コバイケソウの若葉の緑が好い色だ。
山の鼻に着くと至仏山荘の支配人に挨拶をして食堂で美味しいコーヒーを頂きました。一休みの後は見本園の散策だ。去年は残雪も多くあり、水芭蕉、リュウキンカ、ショウジョウバカマは今ひとつだったが、今年は一面の水芭蕉、リュウキンカなど、最盛期を迎えていた。
見本園を堪能した後は、下の大堀のビューポイントを目指して歩くこととした。水芭蕉の時期の週末は、上田代〜竜宮間の木道には人の列が絶えず、三脚を使用しての撮影は不可能である。唯一三脚を据えてゆっくり撮影できるポイントとしては、中田代の大地塘の逆さ燧のポイントと下の大堀川のビューポイントだけである。しかも、木道の揺れにも気をつける必要もある。上田代も水芭蕉、リュウキンカ、ショウジョウバカマ、ヤチヤナギが咲き始めている。また、モウセンゴケ、ヒメシャクナゲ(蕾)も芽吹き始めている。去年当たり年だったワタスゲの花が少なく感じられた。牛首の三又ベンチは多くの人で溢れている。山渓の尾瀬ブックやるるぶを持ち込んで勉強している人もいて賑やかである。特に「ここらで戻ろうか?」などと話している人もいてビックリである。これじゃ〜、花を見ずに人を見に来たようなものである。
下の大堀川のビューポイントに到着〜ぅ。やっと三脚をセットしての撮影だ。この場所は、メインのルートではなく、日帰りツアーの人たちも長居はしないので、三脚を持って撮影ポイントが開くのを待てば意外にゆっくりと撮影できるのである。撮影後は、ベンチでおやつを食べながらまったりと一休み。
休憩後はひとまず竜宮を目指して再び歩き始めた。竜宮付近の木道は去年の秋に新調されてすべて高架タイプの木道に変更された。竜宮のわき水の所にはベンチがあり、至仏山の眺めが好い感じである。人でごった返す竜宮を後にして見晴に向かうこととした。竜宮から先は、日帰りツアーの人たちが少なくなるようでゆっくり歩けるのがいい。原に強い日差しが差し始め、タテヤマリンドウが咲き始めてきた。六兵衛堀付近のザゼンソウは、すでにピークを過ぎて色あせていた。
見晴に到着すると弥四郎の清水で喉を潤した。しかし、お昼が近いとはいえ何処の山小屋も人で一杯なので、見晴での昼食をキャンセルして赤田代へ向かうことにした。流石に赤田代まで行く人は少ない。赤田代ではリュウキンカが見頃を迎えていた。
元湯山荘に着くと、ベンチにどこかで見たような容姿の人が休んでいる”JUN”さんだ。JUNさんは御池から入山し、燧裏林道経由で赤田代に来たようだ。トガクシショウマの情報を聞くと幾つかの沢で咲いている様なので楽しみである。JUNさんに別れを告げて、支配人とゆみちゃんに挨拶〜”また来ました”、チェックインを済ませて、山荘前のベンチで昼食の準備をしていると”尾瀬病患者”の大群が・・・・・、shinさんを先頭に和風さん夫妻、てばまるさん、meaさん達との出会い。しばしの談笑、皆さんで最盛期のトガクシショウマの撮影会だったようです。特にshinさんは2回続けての入山で、今回は日帰りでトガクシショウマ狙い・・・・恐ろしく厳しい行程である。木道歩きとは言え、往復18km近くを歩くのは結構な強行軍であり、下山が最終バス(4:50)の時間制限!尾瀬病は恐ろしい病である。てばまるさん達は、数多くの山小屋でメニューの豊富な見晴での昼食ということなので、しばしの談笑後に別れた。今度はゆっくりとお話しましょぅ。
昼食後は撮影器具だけを持って、今回の尾瀬回遊の目的でもある”トガクシショウマ”である。目的の場所付近には幾つかの沢がある。その沢沿いには絶滅危惧U類に指定のトガクシショウマが咲き乱れるのである。特にある沢の大群落は見応えがあった。しかし、大群落の沢には個体数が(激減)少なくなっていた。土砂崩れ、鹿の捕食、盗掘など色々と考えられるが非常に残念なことである。これ以上荒廃するようなら、柵を設けるなり何らかの対策が必要となろう。トガクシショウマの撮影をしていると燧裏林道から来た人が、「たった今”熊”に出遭ったから、今はここから先には行かない方が良い」と言うことなので、一端赤田代まで戻ってから三条ノ滝に行くことにした。しかし、今日は良く熊に出遭うなぁ。竜宮では、パートナーのはっちゃんが熊を見るし、ここでも・・・・出遭いたくないが、怖いもの見たさもある。
三条ノ滝へは御池からの入山〜燧裏林道経由が多い。その理由は、赤田代から三条ノ滝へは、標高にして200m近くの往復となる。数字だけ見れば大したこと無いものの、尾瀬ヶ原を縦断してきて、1日の最後にこの200mが結構きついのである。特に何時来てもぬかるんでいる箇所が幾つもあり、丸太、転石から落ちそうになることもしばしば・・・。しかし、この時期はショウジョウバカマ、スミレ類、エンレイソウ、ミヤマエンレイソウ、イワナシ、タムシバ、オオカメノキ、コヨウラクツツジ、コミヤマカタバミ、ムラサキヤシオツツジ、そしてシラネアオイなどの多くの花々が疲れを忘れさせてくれるが救いです。また、三条ノ滝付近ではアズマシャクナゲが咲き始めていた。
三条ノ滝では小生の愛用する山岳用の小型タイプ(マンフロット190MF4)の三脚では、柵の高さを超えるのがやっとであり、少々高さが足りず無理な体勢での撮影となる。三条ノ滝の撮影を済ませると、元湯山荘までの帰り道をひぃひぃ言いながら、1時間ほど掛かって登った。
元湯山荘に着くと夕食前に、温泉(鉱泉)〜っ。やっぱ温泉は気持ちいいですぅ。山の汗は山の恵み温泉で流しましょ〜っ。温泉後には夕食〜しかし、ビールサーバーが来ていないので、生中は次回へお預けなのが残念だったが缶ビールで乾杯した。赤田代は、夕焼け、朝焼けの撮影ポイントとしてはいまいちなのと、下田代、中田代に行くのは非常に遠いので撮影するのにそれなりの覚悟が必要となる。よって、今回は、夕焼け、朝焼けの撮影を諦め、気にせず朝寝坊することにした。
3日 人また人を右から左に受け流し〜の尾瀬ヶ原
ゆっくりと起きて6時に朝食を頂いた。今日は、来た道を帰るだけなので気が楽だ.。しかも、サプライズルートで帰ることにした。やっぱり水芭蕉と言えばここを通らないとね〜っ。東電小屋に着いて一休み、ミネサクラはピークを過ぎていた。東電小屋からヨシッポリ田代を見るとリュウキンカが見事である。ヨッピ橋までは人も少なく木道に寝ながらの撮影も可能だ。
ヨッピ橋を過ぎると徐々に日帰りツアーと思われるバッチを付けた人の大群が押し寄せ始めて来た。逆さ燧の大地塘では尾瀬高校の調査隊が地塘の水質を計測していた。
牛首の三又のベンチでは、勘弁してくれ〜と言いたいほど人が溢れている。2日よりも人が多いような気がした。ベンチで休んでも落ち着かないので、山の鼻に移動することにした。
いつものように山の鼻で花豆ジェラートを頂いた。至仏山荘のベンチで鳩待峠からの人の波を見ていると、”右から左へ受け流し〜”とのメロディーが浮かんでしまった。それほど入山者が次から次へと現れては、見本園、上田代に流れていく・・・・・・。
人の観察をしていても意味がないので鳩待峠まで登ることにした、鳩待峠〜山の鼻間は、入山者が途切れることなく、繋がっているので、遅い人を追い越すのも一苦労である。自分のペースで歩けないのは非常に疲れるものである。しかし、木道脇には昨日蕾だった、コミヤマカタバミやサンカヨウが咲いていた。こんなに綺麗な花が咲いているにもかかわらず、水芭蕉が目当ての日帰りツアーの人たちの目には入らないのが本当に可哀想である。(水芭蕉とニッコウキスゲだけが尾瀬の花じゃないんだけどなぁ)
鳩待峠に着くと早速、イワナ屋のおじさんとおばさんに挨拶〜。おばさんは手の靱帯を切ったらしいが、傷はすっかり完治しているようだ。しかし、イワナ屋も人で溢れていて休む場所がないので、少し話した後に丁度タクシーの人数が揃ったので急いで下山となった。
帰りは、イワナ屋が沼田市内で経営している”わたすげの湯(本日、源泉掛け流しのサービス中との張り紙”)で汗を流した後、、美味しい蕎麦とイワナ、季節の山菜の天ぷらを頂いた。
混雑することは判っていても”水芭蕉の尾瀬は外せません”。また、他の山域では容易に見ることができない”トガクシショウマとシラネアオイ”との出会い。花の尾瀬の始まりを実感することができた尾瀬回遊でした。
おしまい。
2007年7月7日/ホソバヒナウスユキソウ、オゼソウが咲く、至仏山(小至仏)
7日;鳩待峠(5:15)in〜至仏山登山口(6:00)〜オヤマ沢田代(6:50)〜小至仏山(7:45)
〜オヤマ沢田代(9:30)〜鳩待峠(10:20) 日帰り
2007年8月4日〜5日/夏の燧ヶ岳オフ会 トウヤクリンドウを見に行く
4日;御池(11:30)〜沼山峠(12:00)〜大江湿原(12:45)〜尾瀬沼(13:15)〜尾瀬沼ヒュッテ 泊
5日;尾瀬沼ヒュッテ(5:00)〜長英新道分岐(5:40)〜ミノブチ岳(7:40)〜俎ー(8:40)
俎ー(9:35)〜熊沢田代(10:05)〜広沢田代(11:10)〜御池(12:05)
2007年9月29日/草紅葉の遅れにビックリ!体調不良で急遽、日帰りに変更!
29日;鳩待峠(5:15)〜山の鼻(6:20)〜牛首(8:20)〜竜宮(9:00)〜ヨッピ(9:50)〜山の鼻(11:10)
〜鳩待峠(12:10) 日帰り
2007年10月6日/アヤメ平の草紅葉とモルゲンロートの至仏山に感激!
6日;冨士見下(2:15)〜冨士見小屋(3:45)〜アヤメ平(5:00)〜横田代(6:50)〜冨士見小屋(9:25)
〜白尾山(11:00)〜冨士見小屋(11:45)〜冨士見小屋(12:40)〜冨士見下(14:15) 日帰り
大江湿原のシンボル的な存在である三本唐松の黄葉の見頃は意外と短く、ボリューム感のある黄葉を見る機会は少ないと言える。尾瀬保護財団のHPの情報では、今週末に尾瀬沼の三本唐松の黄葉が見頃を迎えそうな予想である。しかし、突如発生した超高速”韋駄天”台風の状態も気になるが、てばまるさんの予想では燧ヶ岳に降雪の恐れもあるとのこと、居ても立ってもいられず、車は東北自動車道を走っていた。
倒木で足止め!
東北自動車道を西那須野インターで降り、檜枝岐村を目指して車を進めた。台風の影響か強い風が吹いているものの、雨は降っていない。車は会津高原〜檜枝岐村を通り、七入からは峠道となる。グングン標高が上がっていく。台風の影響か多くの落ち葉が車道を埋め尽くし、処何処には小枝が散乱している。ふぅ、あと少し行けばモーカケの滝の駐車場だ。と右カーブを曲がった先はブナの木の倒木が道を塞いで車が通行できない状態となっていた。車を降りて倒木の様子を見るが到底一人では持ち上げることができず、どうすることも出来ない。「さて、どうしようか?とりあえず七入まで降りて、携帯がつながる場所で会津バスに連絡を取ってみる・・・・、こんな夜中に電話に出る訳ないか。すると数台の車が御池方向に走って行ったので後を追って見た。すると倒木は端に寄せられており、何とか車が一台通行できる様になっていた。恐る恐る車を走らせると・・・ガサガサ・・・天上に枝が擦った様だ、あちゃ!これは傷ついたなぁ。夜中では擦り傷は確認できないので、そのままブナ平を抜けて御池には4時30分に到着した。始発バスは5時30分なのでそれまで少し仮眠を取った。
5時15分に起床して出発の準備を整えた。この時期になると尾瀬は急激に夜間や早朝の冷え込みが厳しくなってくることから、ゴアテックスのジャケットの下にダウンベストを着込んで万全の態勢でバスに乗り込んだ。5:30分になったが乗客は小生一人・・・・・、時間通りに出発してくれるのか少し心配になったが5分遅れで出発した。沼山峠に着くと間髪入れず大江湿原を目指して歩き始めた、と言うのも三本唐松の黄葉が最も映えるのが、日の出前後だからである。辺りが明るくなってきた・・・・最後には小走りで歩いていた。
見事な黄葉の三本唐松
大江湿原が見えてきた。何とか日差しが三本唐松にあたる前に長蔵小屋のポイントに間に合いそうだ。大江湿原はすっかり枯野原になっているが、唐松は見事に黄葉しているのが遠目ながら確認できた。長蔵小屋の撮影ポイントに着くと撮影ツアーなのか多くのカメラマンが三脚を据えていたため、ベンチのある所にはスペースは無かったので沼よりの一段低い所に小生も三脚を据えた。西の空には有明の月が残っている。燧ヶ岳の山頂には雲が掛かっているものの、雲間からは雪らしき白いものが確認できるので山頂付近の冠雪が期待された。雲が多く天候の回復が遅れているのか、雲が多いため辺りが三本唐松に日差しが差さない。しかし、雲の動きは速いのでそのうち雲間から日が差すだろうと思い、この間にベンチでコーヒーを入れて朝食を取ることにした。すると、撮影ツアーのリーダー格らしき人が声を掛けてきた。「沼山峠からですか?」、「はい、そうです。今月末まではシャトルバスが運行しています。」と尾瀬では良くある会話・・・。すると「はい!そろそろ朝食にします!!機材を持って小屋に帰りましょう。」 う〜むぅ、やっぱり時間や行動が去勢されるツアーは自分には向かないなぁ。特にこれから日差しが三本唐松にあたる絶好の時間なのに・・・・。人が誰もいなくなったので、三脚をいつもの位置に設置した。ツアーの人が小屋に戻った後に暫くして雲間から強い日が差し始めた。乾燥した枯草と黄金色に輝く三本唐松が美し〜ぃ。雲の動きが速く、スポットライト状に光が差すので撮影が忙しい!!。雲が消え辺りが明るくなった頃に食事を終えた撮影ツアーの人々が戻ってきた。皆さん夢中で三本唐松の黄葉を撮影しているが、一番の見頃を逃していますよ!!
辺りが明るくなったので、黄葉の三本唐松を近くで見るために移動することとした。近くで見る三本唐松の黄葉はボリューム満点で丁度見頃だ。撮影を済ませて燧ヶ岳を見るとすっかり雲が取れており、山頂付近が冠雪しているのが確認された。”おっ”黄葉の三本唐松と冠雪した燧ヶ岳!見たかった光景が目の前にあり夢中で撮影した。撮影を済ませると、三平下から燧ヶ岳を見てみたくなり移動することにした。すると長蔵小屋の方から、てばまるさんとmeaさんが登場である。「どうも、どうも」と軽く挨拶、唐松の黄葉が見頃ですね。と挨拶を交わし、これから三平下に行こうと思いますと告げてこの場は別れることとした。長蔵小屋の前で時計を見ると、ライブカメラの撮影時刻が迫っていたので、三平下を諦めライブカメラの記念撮影を優先する事にした。長蔵小屋の売店に行くと、てばまるさんとmeaさんが既にスタンバっていた。どうも、と言うことで一緒に記念撮影、「12分を過ぎたなぁ」撮影完了。後で確認すると難なく撮影されていた。
沼尻でまったり
これからどうしようか?。「至仏山の冠雪が確認したい!」と言うことで沼尻に行くことにした。途中で撮影ツアーの一行を追い抜き沼尻平に着いた。至仏山の山頂には雪は確認できなかった。燧ヶ岳より標高が低い至仏山には降雪しなかったようである。
沼尻の休憩所は既に閉まっているものの、ベンチはかたづけられていないのでベンチで休憩する事にした。てばまるさんからはドライリンゴをmeaさんからはフレッシュリンゴを頂きました。山で頂く果物は美味しいです。ご馳走様でした。変なポーズの記念撮影を済ませると地塘を回ってから長蔵小屋に戻ることとした。長蔵小屋に着くと、丁度ライブカメラの撮影時間。meaさんは変ポーズでの撮影に挑戦!(後で確認したが旨く取れていた。笑)撮影後に「来週の尾瀬オフ会宜しくお願いします。」と挨拶して、てばまるさん、meaさんと別れた。
てばまるさんと別れた後は、沼山峠に向けて木道を登り続けた。沼山峠で運良くシャトルバスに乗り込み御池で向けて出発した。御池に着く間には、運転手による尾瀬の解説があり、見所ではバスを止めて解説をしているのには驚きました。(いいサービスです。今後も続けて頂きたいですぅ。)
始めは、倒木で驚きの尾瀬入りだったが、見頃の三本唐松の黄葉と燧ヶ岳の冠雪を見られた大満足の尾瀬回遊だった。
おしまい。
2007年10月28日/三本唐松の黄葉と燧ヶ岳の冠雪
28日;御池(5:30)〜沼山峠(5:50)〜大江湿原(6:20)〜長蔵小屋(7:00)〜沼尻(10:10)
〜長蔵小屋(12:25)〜沼山峠(13:15)〜御池(13:50) 日帰り
2007年11月3〜4日/小屋締めと尾瀬病患者との集い!
3日;鳩待峠(5:15)〜山の鼻(6:10)〜龍宮小屋(10:00)
4日;龍宮小屋(8:45)〜山の鼻(10:35)〜鳩待峠(13:10)
2007年の尾瀬を締めるべく、11月下旬の三連休での尾瀬入りを予定していた。連休の1週間前の情報によると、積雪量は少ないようだ。当然、白いアヤメ平を期待して雨乞い?雪乞いをしていた。その願いが通じたのか?!、入山前に大寒波が到来して尾瀬入りが困難な状況となってきた。戸倉スキー場から富士見下までの林道は除雪をしないから、車で入れないようだと今年の白い尾瀬は諦めざるを得ない状況となっていた。
憧れの白い尾瀬へ
そんな中、”てばまる”さんから連絡が入った!amaneさんと龍宮旅館の情報によると「富士見下まで車で入れる。しかし、富士見下で積雪10〜15cm位はある」と貴重な情報が入った。富士見下で10〜15cmの積雪!田代原〜峠では相当の積雪が予想され、厳しいラッセルを強いられそうだ。とりあえずダメ元で入山することとした。当然、ラッセルは要員が多い方が楽なので、”てばまるさん、meaさん、ヨッシーさんと連絡を取り、25日午前1時までに富士見下に集合することにした。また、アクアさんとは連絡が取れないようだったが、24日のBBSへの書き込みでアヤメ平入りが確認できた。5人いればラッセルも安心かなぁ。冬用のアウターウエアーやスノーシュー、ストック、スコップなどを車に詰め込み富士見下に車を走らせた。赤城SAで、てばまるさんから富士見下に到着〜の連絡が入った!。また、アクアさんも富士見下に向かっているとのこと・・・、富士見下までは後1時間ちょっとかなぁ。鎌田までの道路には雪は殆ど残っていなかったが、鎌田〜戸倉の間は所々に雪が残っており慎重に車を走らせた。津奈木と戸倉スキー場とのY字路を右に曲がると完全な雪道となっていたが、意外と締まっていたので容易に富士見下に到着した。富士見下には、meaさん、アクアさんの車と商用バンが一台停まっていた。てばまるさんから、星の撮影をするなら出発は1時過ぎとの連絡が入った。空は曇っているものの、所々に晴れ間も見られ快晴を期待して仮眠をした。暫くしてヨッシーさんも富士見下に到着した。
富士見下〜富士見峠への遠く厳しい道のり・・・・(>o<)
1時に起床!空は曇っていたので星の撮影を諦め、また仮眠に入った。1:30頃からゴソゴソと出発の準備を整え始めた。2時前に皆さん車から出てきて、「ど〜も〜っ」とご挨拶、「結構雪がありますねぇ。」てばまるさんと相談して富士見下からスノーシューを使うことにした。今回は雪が深い事が予想されるので、スノーシューの浮力をUPするフローテーションテイルを装着した。ゲート脇から、いざっ出発!と数歩進むと後ろの方でアクアさんの悲鳴が漆黒の闇にこだました!どうやらスノーシューの片方が外れてしまったようだ。近くに駆け寄って見ると、左足のかかとのバンドとつま先下のクランポンの位置が変?!・・・・、何でも今年3月のスノーシューツアー以来なので、新しいMSRスノーシューの装着の仕方を忘れてしまったようだ。MSRのスノーシューは装着が容易で外れにくいのがセールスポイントだが装着を誤ると容易に外れてしまうようだ。この様なちょっとしたハプニングがあると気持ちが和んで意外と面白い(^_^;)。正しく装着して今度こそ、いざ出発〜っ!。田代原までは12曲がりの急登だ、トレースは先行している商用バンのカメラマンの新しいものと複数の跡があるので、先ずは小生が先行してサクサクと歩く、流石に林道は一面の雪・・・・・、雪には熊やウサギの足跡が確認できる。始めは久しぶりに履くスノーシューに気持ちも弾むが12曲がりの途中からしんどくなってきた。先行しているカメラマンと、抜きつ抜かれつのデットヒートを繰り返しながら田代原に一番乗りをした!田代原で一休み〜、甘いものを食べようと思ったらmeaさんから塩飴の配給〜、有難く頂くことにした。塩気と甘さが絶妙だ!カメラマンは休まず先を急ぐ様だ。しめしめ、ここから先は更に積雪量が増えそうなので、これで少しはラッセルが楽になるかなぁ(^o^)。それにしても田代原まで1時間も掛かっている。夏道なら富士見下から富士見峠まで1時間30分程で歩いているので、予想以上に掛かっているなぁ。何とかアヤメ平か富士見池で朝日を迎えたいなぁ?
田代原からは、てばまるさんとmeaさんと小生で先頭を代わる代わる交代しながら進んだ。どれくらい進んだだろうか?途中から小生が脱落し、てばまるさんとmeaさんが先行してくれて、とうとう視界から見えなくなってしまった。後ろを振り返るとアクアさんのヘッドライトが、その奥にはヨッシーさんのヘッドライトが確認できる。積雪量は一段と多くなり、ストックを雪に差すと50cm以上はありそうだ!トレースがあっても、フカフカの雪で意外とスノーシューが沈むから股関節が疲れてきた。徐々にてばまるさん、meaさん、カメラマンさんのヘッドライトが見えてきた!と思ったら遂に追いついてしまった。途中からトレースが無くなりペースダウンしたようだ。先頭〜三番目までは、フカフカの雪でスノーシューを履いていても膝下まで埋まってしまう。そんな中でもmeaさんは元気だ!ウサギの如く軽快な足取りで、フカフカの雪を飛びながら歩いていく!!あの様なスノーシューの歩き方は見たことがない!よほど股関節を鍛えているようだ。少しは雪を引きずってくれないと二番目が先頭と変わらなくなってしまう。それでもトレースが無いよりはマシなので”元気印”のmeaさんに感謝m(_
_)mです。
それから、どれ位歩いただろうか?何でこんなに辛く厳しい思いをして漆黒の雪の中を歩いているんだろか?”本当に重度の尾瀬病に罹ってしまっているようだ!”。へろへろになりながらも何とか冨士見小屋下の水場に着いたときは、歩き通した達成感でいっぱいになった。富士見峠の水は雪の中でも凍っておらず、疲れた体に一口飲んだ後は、雪を溶かす際の呼び水にペットボトルに頂いた。
尾瀬からのご褒美
冨士見小屋でしばしの休憩を取ることにした。富士見下から富士見峠まで実に4時間も掛かってしまったが、何とか日の出前にアヤメ平は無理でも富士御池には行けそうだ。ここからは一気に気温が下がるので、バラクラバ(目出し帽)を着ることとした。カメラマンさんは、午前8に下山しないといけない用事があるようで先にアヤメ平に行ってしまった。東の空が薄明るくなってきたので、とりあえず我々も富士御池を目指した。ここからは木道があるので踏み抜きに注意しながら慎重に歩みを進めた。夏道なら階段があるところも今は雪の下で急傾斜になっている。スノーシューのクランポンを使って、ヒョイヒョイと行きたいところだが既に力を使い果たしたようで足取りが重い・・・・(x_x)。この坂を登り切ると真っ白な富士見田代に出た。あの岩の所が、イワカガミやチングルマのお花畑かなぁ?と積雪は多いものの夏の地形は何となく確認できる。カメラマンさんは冬山スキーのルートを進んでいるらしく、富士御池の燧ヶ岳側を歩いていた。踏み後のない雪面を歩いてしまっている!。「ルートが違うよ!」と呼びかけると夏のルートに戻ってきた。
空は曇天だが、日の出までにはアヤメ平に辿り着く力は残っていないので、ここで朝日を迎えることとした。これだけ苦労して登ってきたのに、雲が多く朝日が望めないのは・・・”厳しいぞ尾瀬!!”と思っていると、辺りの雲が赤く焼けてきた!!雲がなければ最高の焼けが拝めたかも・・・・すると、アクアさんが”稜線が・・・”との叫び声に一同振り向くと、天候が劇的に変化し始め、暖められた稜線に対流雲が発生し、日光白根山方向に滝のように流れていた。尾瀬での劇的な天候の変化は珍しいことでは無いが、今回ほど嬉しかった事はない。尾瀬は最高のご褒美を用意していてくれました。\(^o^)/みんな夢中でシャッターを切った。ヨッシーさんは銀塩一眼なのでフィルムの準備で一歩遅れ気味だ。劇的な天候の変化で、はしゃぎすぎてmeaさんは転けるし、小生は越下まで埋もれてしまった。朝日が富士御池を差すと薄雲に隠れて燧ヶ岳が見え始めた・・・・何と美しい光景だろうか、上手く写真には納められなかったが記憶には焼き付けることができた。
青と白の世界、正に天上の楽園
天候が劇的に変化し、青空が見え始めたので急いでアヤメ平に向かうことにしたが・・・・・・、アヤメ平は遠かった。meaさんは軽快な足取りで先に行ってしまった!。カメラ機材を背負っている男性陣は稜線に出るのもやっと、なかなか次の一歩が踏み出せないのがもどかしい。股関節とふくらはぎが筋肉痛だぁ!。稜線では暖められた空気で対流雲が発生し幻想的な光景を魅せている。日は差し始めたものの気温が低いため小霧氷も残っている。稜線を登りきると、背後に燧ヶ岳を拝むことが出来る。燧ヶ岳に勇気づけられて、何とかアヤメ平に辿り着いた!。アヤメ平は踏み後のない(meaさんの後はある)雪面となっており、稜線を吹き抜ける風の影響で風紋が美しい。まるで海のさざ波のようで、燧ヶ岳や至仏山が大海に浮かぶ島のように見える。白い雪と雲一つ無い紺碧の空は、地中海の町のようで尾瀬とは思えぬ光景に心が躍ってしまう。正に”天上の楽園のいわれに偽り無し”と感じる。
アヤメ平では朝食後には、思い思いに縦横無尽に歩き回った。個人的には横田代から見る至仏山が気になったが、そこまで行く体力はもう残っていないので諦めざるをえなかった。
白い天上の楽園は、風もなく穏やかでとても気持ちがいい。そんな中で、アクアさんの尾瀬フォトコン”銀賞”受賞記念パーティや人型の痕跡作り、恒例の6×7中判による記念撮影など、楽しい思い出を作ることが出来た。アヤメ平で頂くケーキは格別に美味しかった。こんなに厳しいラッセルの中で運んでくれたmeaさんに大感謝です。思い出づくりが終わると下山の時間が迫っていた。後ろ髪を引かれる思いで道具の後片付けを済ませるとアヤメ平を後にした。
ありがとうアヤメ平
下りはトレースもあり、木道の踏み抜きに注意して一気に冨士見小屋まで降りてしまった。てばまるさんは、冨士見小屋での発掘作業を終えると、meaさんと一緒に昼食を取ると言うが、小生は美味しいケーキで満腹だったので”大豆ですから、のソイジョイ”だけを食べてから昼寝をすることした。本当にぽっかぽっかの陽気で気持ちがいい。もう手遅れかもしれないが、日焼け止めを塗ってから一眠りした。昼食後は、冨士見小屋下の尾瀬の水をお土産に頂いて下山する。途中の林道からアヤメ平の稜線を眺めながら降った。(雪の林道を歩く、てばまるさんトナカイとmeaさんサンタが妙にマッチしていて少し気になった。meaさんはコスプレ好きなのねぇ。)どんどん歩いて田代原まで降りてきた。
これで来年の3月まで尾瀬の山域に入れないと思うと、意識せずとも振り返っては徐々に遠くなるアヤメ平を見てしまう。田代原から富士見下までは、展望がきかない樹林帯に入るので一気に富士見下に降ってきてしまった。
「ありがとうアヤメ平、ありがとう尾瀬、そして、尾瀬病患者の仲間たち」、また、来年も宜しくお願いします。
おしまい。